同業他社からの転職です。
現場の応援で行き来していた道下組に縁あって、お世話になることになりました。
今年で左官業に従事して50年になります。
木造建築にしろ、RCにしろ、左官の仕事は“建物の顔”を仕上げていくことです。
「きれい!」とお褒めの言葉をいただいたり、喜んでもらったり、お客様から良い反響があると嬉しさもひとしおです。
仕事も大事ですが、自分たちが教わってきた社会人としての礼儀も重んじ、技術はもとより職人としての心構えもしっかりと伝えていきたいと思っています。
ただし、昔のように強く指導すると反感をもたれてしまいますので、相手の気持ちを思いやり、現場の空気を読みながら、根気よく教えます。
左官の仕事は奥深く、とても面白見のある仕事です。
若い人のなかには、面白いと感じる前に辞めてしまう人もいるのが残念でなりません。
会社としてもできるだけ長く働けるように整備してくれていますし、私たちが強く注意して嫌になってしまわないように、たまに冗談も交えながら笑い声のある現場を心がけています。
自分で塗り上げた完成品を見られたお客様が感嘆の声をあげられる。
そんな職人冥利につきる瞬間を、一人でも多くの若い人たちに味わってもらいたいと思います。